コンテンツへスキップ
    Cloudvocacy
    トップに戻る

    非営利団体の「広報・発信」ガイド

    チラシ作りに時間がかかる、SNSが続かない、活動が必要な人に届かない。広報の悩みの多くは、無料・割引の非営利プログラムで仕組みから変えられます。目的別の道具と、お金をかけない導入の順番を解説します。

    最終更新: 2026年7月7日

    現場で起きていること

    広報物づくりに時間がかかりすぎる

    チラシも広報誌もSNS画像もWordで手作り。「デザインができる職員」に仕事が集中し、その人が忙しいと広報が止まります。本来の支援業務の時間が、レイアウト調整に吸われていきます。

    SNSの更新が続かない

    アカウントは作ったものの、担当者は兼務。投稿は行事のあとに思い出したように1回、が続きます。X・Instagram・Facebookと窓口が増えるほど、それぞれの管理が重くなります。

    活動が「探している人」に届かない

    サービスを必要としている人、寄付やボランティアを考えている人は、まず検索します。そのときに団体のサイトが出てこなければ、活動は存在しないのと同じに見えてしまいます。

    人の募集がうまくいかない

    職員の採用もボランティアの募集も、掲示板と口コミ頼み。募集ページを作る・応募を受け付ける・シフトを組むという事務作業も、すべて手作業になりがちです。

    目的別の道具

    広報の仕事は「作る」「見つけてもらう」「発信を続ける」「人を集める」の4つに分けられます。それぞれに非営利プログラムがあり、最初の2つは無料で始められます。

    デザイン: Canva(50名まで無料)

    ポスター・広報誌・SNS画像をテンプレートから作れる定番ツールです。非営利団体はPro相当の全機能+チーム機能を50名まで無料で使えます(通常月$15前後)。テンプレートを起点にすれば、デザイン経験のない職員でも見栄えのする広報物が作れます。運営メンバーが実際に申請したところ、Goodstack認証を取得済みならごく簡単な手続きで承認されました。

    向いているケース: ほぼすべての団体。広報のIT化はここから始めるのが定番です。

    Adobe製品をすでに使っている団体や日本語のAdobe Fontsを広報物に使いたい場合は、Adobe Express(50名まで1年無料・更新制)も選択肢です。

    検索広告: Google Ad Grants(月US$10,000の広告枠が無料)

    「地域名+子ども食堂」のように検索した人の結果画面に、団体の広告を無料で出せる助成プログラムです。対象はGoogle検索のテキスト広告のみで、Google for Nonprofits登録(審査はGoodstack担当)と有効化リクエストが必要です。「探している人に見つけてもらう」への直接の答えになります。

    向いているケース: 利用希望者・寄付者・ボランティアに検索で見つけてほしい団体。サイトがあることが前提です。

    クリック率5%以上の毎月維持など、アカウントを保つ継続条件があります。「取っておしまい」にはできない点だけ、導入前に確認してください。

    SNS・メルマガの運用: Hootsuite(60%OFF)/ Constant Contact(最大30%OFF)

    Hootsuiteは複数のSNSへの予約投稿と反応の確認を1画面にまとめられます(非営利はStandard $39/月、通常$99)。Constant Contactは会員・寄付者向けメールマガジンの配信ツールで、前払いなら最大30%OFFです。どちらも割引後も月額が残る有料前提のツールなので、投稿する体制ができてからの導入が向いています。

    向いているケース: 複数SNSや定期メルマガを本格運用するフェーズに入った団体。

    Constant Contactの割引手続きは英語の電話・メールが前提のため、敷居はやや高めです。

    人集め: LinkedIn(最大50%OFF)/ Bugle(無料)

    LinkedInは採用のRecruiter、企業のCSR担当者とつながるSales Navigator、研修のLearningの法人契約が非営利は最大50%OFFになります(審査はLinkedIn直接、返答まで10日ほどとされています)。ボランティアの募集・シフト管理・当日受付なら、Bugleの無料プランがイベント数・登録者数無制限で使えます。

    向いているケース: 採用・企業連携を強めたい団体(LinkedIn)、ボランティア運営の事務を減らしたい団体(Bugle)。

    Bugleは米国発で画面は英語のみです。日本で使う場合は事前の動作確認をおすすめします。

    申請前に知っておきたい注意点

    広報系のプログラムは紹介記事も多い分、古い情報や日本対象外の情報が混ざりがちです。当サイトで一次情報を確認できた注意点をまとめます(2026年7月時点)。

    Eventbriteの半額は日本対象外

    イベント管理のEventbriteには非営利向けProプラン50%OFFがありますが、対象国は米国・カナダ・英国・アイルランド・オーストラリア・ニュージーランドで、日本は含まれていません(2026年7月時点)。なお無料チケットのイベントであれば、割引がなくても手数料はかかりません。

    Hootsuite「75%OFF」は古い情報の可能性

    ネット上には「TechSoup経由で最大75%OFF」という紹介が残っていますが、2026年7月時点でHootsuite公式・TechSoupのどちらでもこの条件は確認できませんでした。公式ページの60%OFF(HootGiving)を基準に検討してください。

    Ad Grantsには継続条件がある

    月$10,000の広告枠は強力ですが、クリック率(CTR)5%以上の毎月維持、コンバージョン計測の設定、キーワードの品質ルールなどの条件を満たし続ける必要があります。放置するとアカウントが停止されるため、月に一度は様子を見る運用体制とセットで導入しましょう。

    広告(クリック課金)は割引対象外が多い

    LinkedInの非営利割引はRecruiter・Sales Navigator・Learningの法人契約が対象で、広告(クリック課金)は対象外です。SNS広告全般も、非営利割引の対象になっているものはほとんどありません。無料でもらえる広告枠は、現状Google Ad Grantsがほぼ唯一です。

    はじめの一歩

    01

    Canvaで「作る時間」を減らす

    まず無料のCanvaを申請し、チラシ・SNS画像づくりをテンプレート起点に切り替えます。Goodstack認証済みなら申請はすぐ終わります。広報チームで50名まで招待できるので、「作れる人」を増やすことにもつながります。

    申請手順はCanva申請ガイドにまとめています。

    02

    Ad Grantsで「見つけてもらう」を仕組みにする

    団体のサイトがあるなら、Google for Nonprofitsに登録してAd Grantsの有効化を申請します。「地域名+活動分野」で検索する人に届く導線は、SNSのフォロワー数に関係なく機能します。

    登録から有効化・継続条件まではGoogle Ad Grants導入ガイドで解説しています。

    03

    運用が回り始めたら有料ツールを検討する

    SNSの投稿や会員向けの発信が習慣として回り始めてから、Hootsuite(60%OFF)やConstant Contact(最大30%OFF)のような有料ツールを検討します。割引があっても月額は残るので、「道具が先、体制があと」にならない順番が大切です。

    採用・企業連携のフェーズではLinkedInの法人契約割引(最大50%OFF)も選択肢に入ります。

    このガイドは2026年7月時点の各社公式ページ(Canva・Adobe・Google・Hootsuite・Constant Contact・Eventbrite・LinkedIn・Bugle)にもとづいています。各プログラムの内容は変更されることがあるため、申請前に公式ページで最新の条件をご確認ください。

    関連ガイド

    無料の2つ(Canva・Ad Grants)はどちらも申請ガイドがあります。団体認証がまだの方はGoodstackから。